川原礫著『ソードアート・オンライン プログレッシブ002』を読んで

ソードアート・オンライン プログレッシブ001が面白かったら安心して楽しめると思います。

私はアニメを見て「ソードアート・オンライン」面白いなあと思った口であると共に、アインクラッド編は死んだら終わりという緊張感があったけれども、フェアリィ・ダンス編はその緊張感がなくなってイマイチという感想を持った人です。

ソードアート・オンライン プログレッシブ002では対人戦?があるのですが、その死んだら終わりという条件があるので、ドキドキしながら読みました。この年になってドキドキもないだろうとかある気もしますが…

キリトさんとアスナさんの軽妙なやりとりも健在で、とても微笑ましいです。

次に本が出るのは1年後でしょうか…楽しみに待っています。

夏海公司著『なれる!SE11 絶対?管理職宣言』を読んで

『基本機器保守は本体価格に何%かけた額を年間で支払うの。オンサイトなら20%、センドバックなら5%って具合で』

室見さんがいったこの言葉を私が知ったのは、保守契約に関わる業務をしたときでした。
それまで自分は機器を買うときの値段しか知らなくて、その値段が定価よりすごく安くて、なんなのかなあこの値段はと思っていたのですが、保守費用の仕組みを知ったときに「ああ、そういうビジネスなんだ…」と納得したものでした。

さて、そんな業界にいないと分からないネタが盛り込まれているなれるSE!シリーズです。
今回もおきまりのパターン、仕事をおしつけられて、無理難題が発生して、みんなの強力をえて、あーそうくるかーという解決方法で解決される、で安心して楽しめます。

私の職場の近辺は…おそらく本職のSEな方々が多いのですが、近辺の本屋さんにはなれるSE!が常に本棚に表紙を向けて、1巻から最新巻まで並べられているところをみると、間違いなくSEな方々、およびその周辺の方々にはお勧めなのだと思います。私もお勧めします。あー、それ、あるある、あるわー、というネタがたくさん盛り込まれています。

竹井10日『彼女がフラグをおられたら』講談社 2011を読んで

今さら「竹井10日が書いたラノベがあったんだ…」ということに気がついたことと、その著作の『彼女がフラグをおられたら』がアニメ化されるということで、アニメを見る前に原作を読んでおこう…アニメだといろいろとはしょらざるを得ない部分があると思うので…ということで読んでみました。

私の竹井10日の中のイメージは秋桜の空にしかなくて、当時…もう十年以上前な気がしますが…とても楽しかったというか、んーと、泣いたかな…、すごく楽しくてうるうるきたイメージがあります。

さて、感想を一言で書くと、秋桜の空にと何もかわっていなかった…です。
キャラクターでいうとおねえちゃんこと菊乃さんは秋桜の空にのお姉さんと一緒でした。
恐らく人を選ぶであろうキャラクター同士の突っ込み具合と、会話の間にその会話にされる解説…例えば、 おねえちゃんこと菊乃さんは主人公の颯太にだだ甘でベタベタなので、主人公がそのだだ甘具合をなんとかしようとする場面です。

「僕らももう子供じゃないんだし、あんまり変にベタベタするのもよくないんじゃないかな……」
「あっ……!!」
颯太がフラグを折りにかかる言葉に、菊乃がハッとなる。
「お姉ちゃん、分かっちゃった!」
分かってくれたようである。
「颯くん、好きな女の子の前でいい格好したいんでしょ~?」
分かってくれてはいなかったようである。

終始こんな感じで、意志疎通ができているのか出来ていないのかよくわからないキャラクター同士の掛け合いとそれに対する突っ込みで8割方できています。

この掛け合いが楽しいと思うか、そう思わないかが買う買わないの分岐点だと思いますので、可能であればさらっと立ち読みしてみることをお勧めします。

夏海公司著『なれる!SE10 闘う?社員旅行』を読んで

今回は短編集です。
4つの短編からなっていて、最初の2つはいつものメンバーが主人公。1つは次郎丸が主人公。もう1つは妹が主人公です。
次郎丸の話を除いて、いつも通りの展開…難題が降りかかってきて、おお解決できるじゃんとなるけど、トラブルが発生して、それを大逆転で解決するな、安心して楽しめるストーリーです。
ただ、短編なのでいつもよりトラブルの内容も解決策もあっさりめです。

ところで、なれるSE!に限らないと思いますが、続き物って途中から読むと前提となる知識がない(登場するキャラクターがどんなキャラクターかを知らなかったりする)ので100%楽しめない気がします。
読むなら最初から…となると思うのですが、途中で「もういいかな」と思う人もいると思うので、売れる部数は1巻 > 2巻 > 3巻 > 以下続巻…となるのかなと思いました。
ある程度部数が出ないと続巻がでない気がしますので、続巻を出すには既存の読者をつなぎ止めるのが最適解な気がするのですが、どうなのかなと思いました。

なれる!SE9 ラクして儲かる?サービス開発

なれる!SEの最初から読んでいる方には今回も問題なく楽しめる内容かなと思います。

新サービスの開発なので、今回はライバルがいない…新サービスの対抗馬があるのですが、ライバルというには印象が弱いので、最後の大団円がちょっと物足りないと思いました。
ライバルって重要なんだなあ…と思った次第です。

技術的な話が今回は高度になっていて、技術的な話についてこられないと大変じゃないかと思ったのですが、他の方の感想を見ると、分からないけど問題ない的に書いてありましたので、大丈夫なんでしょう…多分。

これからも続いて欲しいシリーズですが、巻数を重ねていくに従って間口がむしろ狭くなっていく気がしますので、部数がでなさそうだから続かない…なんてことにならないことを祈っています。

なれるSEシリーズはすごいニッチな層を狙っているライトノベルで、でも、該当する層には必ず琴線に触れるものがあって、該当する層には題名で発見される可能性が高くて、該当する層だけで収益があがる部数を発行できるのは、他のライトノベルと一線を画しているなあと思います。

以下、なれる!SE9 ラクして儲かる?サービス開発の他の方の感想です。

 

電子書籍サイトでラノベを買うときに、不便な10個の原因を読んで

電子書籍サイトでラノベを買うときに、不便な10個の原因を読んで、多分こういう仕組み(アプリ)を作れば解決するんだろうなあと思ったので、自分が作るか、誰かが作ってくれるかしてくれることを祈ってメモします。

1.刊行順が分からない

ライトノベル専用のデータベースを作る。
 (1) 題名にゆらぎがないこと
 (2) 著者名にゆらぎがないこと
 (3) シリーズという概念で本をグルーピングできること
元になるデータはいろいろなところから引っ張ってこれるけど、要人力で修正。
超大変。

2.最新刊かどうか分からない
4.レーベルが分からない

ライトノベル専用のデータベースを作る。
 (4) 紙の書籍と電子書籍の情報を持つこと
  → ラノベマップにBookWalker、Kindleと紙の書籍をくくりつけるデータはある。というかNOGさんがメンテしている。

3.販売サイトが複数あって、五十歩百歩

書籍サイトがたくさんあるのはしようがないので、たくさんあってもたくさんあることを、あんまり意識しないような仕組みがないかというコンセプトで…

書籍管理用の仕組み(アプリ)を作る。
 (1) ローカルにデータとしてある電子書籍データをサーチしてDBに自動で登録する
  → 手間なく自分が買った本が管理できてうれしい
 (2) 読もうと思ったラノベをどの販売サイトで買ったか(どのリーダーで読めばいいか)を返す
  → どのリーダーで買ったか知らなくてもよくてうれしい
ついでに最新刊がでたら通知してくれるとかあるとうれしいかも。

5.漫画なのかラノベなのかすら分からない

ライトノベルに特化した何かを作れば余計なものはひっかからなくてHappy!。
どこまでがライトノベルなのか人によって違う気もしますが…

6.おすすめ度合いが分からない

これは…みなさん、どうされているのでしょうか。
私はリアル本屋さんの平積み具合なのですが、リアル本屋さんに行かないとすると、どういうのが情報源になるのか、ご意見をうかがいたいです。

7.探すのが大変

本屋の一覧性に勝る表現をパソコン、タブレットでやろうとすると厳しいなあと思います。いい景色を写真に納めるとなんか違うなーっていうあれだと思います。
あの本屋の雰囲気がだせないかなあと思います。
GoogleMapみたいにすすっと画像が動けば、案外ストレス無く一覧性のある画面が作れるかもしれないなーと思っています。

8.同じ作品がずらっと並ぶ

ライトノベル専用のデータベースを作るの
 (3) シリーズという概念で本をグルーピングできること
と、「7.探すのが大変」で書いた項目がクリアできれば解決できるかな…
○○シリーズでくくって1冊として表示できれば、1つの画面に多くの種類の情報がおさめられるかなあ。

9.支払い方法が面倒

こちらは電子書籍サイトさんに頑張って頂く項目ですのでコメントなしです。

以上、ErogameScapeが生まれたのは、当時どなたかが「CinemaScapeみたいなエロゲー版があればいいな」と呟いたのがきっかけだったので、私もなんとなくつぶやいてみました。

ソードアート・オンライン プログレッシブ001

ソードアート・オンライン ブログレッシブ001を読みました。
私はすごい楽しめました。
以下の条件にあてはまる方は、多分、私のようにすごい楽しめるかなと思います。

  • ソードアート・オンラインの本編を読んでいない
  • ソードアート・オンラインのアニメを見た
  • アニメのキリト君とアスナのやりとりが楽しかった
  • アニメの1話目の導入に滅茶苦茶衝撃を受けた
  • フェアリィダンス編はアインクラッド編のように「死んだら終わり」という緊張感がなくていまいちだなあと思った
  • ライトノベルのボリュームはちょっと足りない

私がソードアート・オンラインで一番衝撃を受けたのは最初の導入の「ゲームだけど死んだら終わり」という部分でした。
ここ最近のアニメで「いやあ、来週はどうなっちゃうんだろう」と思って見ていたのは、ひさしぶりな気がいたします。
キリト君とアスナがいちゃいちゃする部分は、ちょっとだるいかなあとも思いましたが、いやあ、アスナかわいいなあ…が勝っていたと記憶しています。

ソードアート・オンライン ブログレッシブ001は、ボス攻略にメインがあてられていて、「死んだら終わり」な世界で、どうやってボスを攻略するんだろうとドキドキしながら読むことができます。

Amazonのレビューを見ると…レビューを書いていらっしゃる方々は、本編を読んでいる方々だと思いますが、本編を読んでいると本編との矛盾やら、こんなソードアート・オンラインは納得がいかない的な方々が多いです。

私のようにアニメしか見てなくて、アニメがすごい面白かった!という方でしたら、多分に楽しめるのではないかなあと思います。