清水寺成就院庭園

日本にはたくさんお庭がありますが、清水寺成就院庭園は私が最も好きな庭です。
写真を撮っちゃいけない庭なのが残念なのですが…

成就院の庭の説明はこちらです。
庭の趣向?のテクニックの一つに借景という技法があります。
庭の向こうにある山とか林をあたかも庭の一部分に見えるようにして、庭を広く見せる技術なのですが、 成就院の庭ほど借景だなーというのが分かりやすい庭はないんじゃなかろうかと思います。
いつ見ても「あー、借景だー」と思います。

昼と夜で拝観の仕方が違っていて、昼は人が少ないので適当にいつまでも見られます。個人的には昼間の方がオススメです。

夜は人が多いので、順番に並んで50人ほどの単位で説明を聞いて、入れ替わるという感じです。でもこの庭は月の庭で本来は夜楽しむものであることと、借景をすごくよく体感できるのは夜なので、最初は夜に見るのをオススメします。

説明も面白かったのですが、最近は18禁コードに触れることはいっちゃいけなくなったのでしょうか…烏帽子石は陰茎で~とか説明してくれなくなりました。子供を授かれるようなめでたいものを配置した庭なので、その説明が無いと何かこう…ちょっと足りないなーと思うのです。

成就院の位置はこちらです。
清水寺を拝観しようとするルートの脇道にそれると成就院があります。

いつも開いているわけではなく、 桜の時期と紅葉の時期にだけあいています。
スケジュールはこちらに記載されます。

ちなみに、成就院の前の池の夜の紅葉は素晴らしいです。


私の中で 池に映る紅葉ベスト3に入る…と思います。
ちなみにベスト1は高台寺です。

清水三年坂美術館

私が京都に行くのは大抵、桜の時期か紅葉の時期なので、どうしてもより多くの桜と紅葉を見たいと思って、桜と紅葉以外はスルーするのですが、だいぶ前にKIRIN~美の巨人たち~で放映していた安藤緑山の彫刻が見たかったので、清水寺成就院を見に行くついでに寄ってきました。

最初に見て頂きたいのは、googleの安藤緑山の画像検索結果です。
これ、全部象牙で出来てます。
本物にしか見えません。

KIRIN~美の巨人たち~の解説で確か「誰もがその彫刻を見るとあまりのすごさに笑ってしまう」的なことを言っていました。
実際に実物を見て、確かに、すごいのです…

どうやって作ったのかは謎でロストテクノロジー…と思っていたら、Wikipediaに

その技巧は長らく謎とされていたが、X線透視検査によって1本の象牙に丸彫するのが基本とされた牙彫において、複数の牙材をネジなどで接合することで大作の牙彫を実現していることが明らかとなった。また蛍光X線分析によると、有機系着色料ではなく金属を主成分とした無機系着色料が主に用いられた可能性が高いという。更に顕微鏡による細部観察によって、彫りの段階で細部まで完成させてから着色しており、場合によっては着色後に部分的に彫りや削りを施すことで、素地の白色を露出させる技法を用いているのが見て取れる。

とありました。すごい作り方分かったんだ…でも実際には作れないんだろうなあ…

安藤緑山についてはNAVERまとめに「【超絶技巧】謎の牙彫師・安藤緑山の超リアルな彫刻が凄すぎる」がありますので、こちらがいいかなと思います。

清水三年坂美術館には、この他にも蒔絵、七宝、金工、京薩摩という作るのに技術も手間がかかりすぎます…という逸品がありますので、一度は見てみてもいいかなと思います。

印象に残ったのは、清水三年坂美術館に展示されているものは、若いうち…十代の頃から鍛錬する必要があって、それは十代の頃でないと技術をマスターできないそうなのですが…つまり、今の日本ではもうこれらの逸品を作ることが出来ないわけで、日本どころかもはや人類には作ることが出来ないわけで、なんというか、はかないなあ…と思いました。

京都紅葉(2013年11月29日)

2013年11月29日に京都の紅葉を見に行ってきました。
時期としては遅めで散っているところが多かったです。
京都の紅葉の様子は京都新聞のホームページに掲載される情報を参考にしていますが、「見頃」と書いてあっても、「一部見頃」のすぐ後なのか「見頃」になってから数日たったのかでだいぶ違います。
今回行ったところはいずれも「見頃」なのですが、最盛期に比べるといまいちでした。
それでも何年かぶりに見た永観堂の紅葉は綺麗でした…

京都の紅葉スポットでお勧めな場所はいろいろあるのですが…その一つは宝筐院です。

いまいち写真では伝わりにくいのですが、紅葉の最盛期にここに来ると滅茶苦茶綺麗です。
植わっている木がほとんどモミジですので一面が真っ赤で真っ黄色で、うわーっとなります。
ちょっと嵯峨嵐山から遠くて、また嵐山と反対なのですが、紅葉の時期にいらっしゃいましたら、ぜひ宝筐院に行ってみて下さい。

醍醐寺の弁天堂もお勧めのスポットです。醍醐寺は桜も綺麗なのですが、紅葉の時期もじんぴしゃの時期に行くと弁天堂に近づいたところで、うわーっとなります。2013年11月29日の時点では最盛期は過ぎていて残念な感じでした。

最盛期は、ちょっと伝わりにくいのですが、同じ場所の2010年11月28日の写真が以下の通りです。

同じ日に別の角度から弁天堂を見た写真が下です。

醍醐寺に行ったらぜひ三宝院の庭園も見て下さい。
醍醐寺の最寄り駅は地下鉄東西線の醍醐駅です。醍醐駅から醍醐寺までバスが走っていますが、バスでいっても歩いていっても10分程度で着きますので歩いていけばいいかなと思います。バスを待っている間に着くなーと、バスに乗ったときに思いました。

いつだったかな「そうだ京都に行こう」の紅葉シリーズに毘沙門堂があって、一度は行ってみたいなと思っていました。
醍醐寺からの帰りに「そういえば山科を通るな…」と思ったので、山科で降りて毘沙門堂に行ってみました。
紅葉を見る!という目的からすると、駅から遠い(片道20分くらい)、山科には他に紅葉スポットがない、最盛期でもすげーって思うような気がしない、の三点からお勧めしません。

京都の紅葉狩りで鉄板なのは永観堂です。東福寺とともにガイドブックに必ず載っているのでわざわざ私が書く理由もないのですが、ひさしぶりに行ってみて鉄板なのを確認しました。
最盛期はすでに超えているのですが、それでも美しいです。
特にいちょうの黄色い葉っぱが落ちて真っ黄色になった地面にモミジの木があったりすると、一面が赤、黄色で美しいです。
モミジって散って地面に落ちると意外に綺麗じゃない…彩度が落ちた色になってしまうのですが、いちょうの落ち葉はそんなことなくて、いつまでも綺麗なのがいいです。
紅葉の時期は拝観料が1000円とお高いのですが、特にデートにお勧めです。マジでお勧めです。

永観堂からの帰りに南禅寺を通るので天授庵(南禅寺塔頭)にも入りました。
こちらはライトアップもするところで紅葉が最盛期ですと滅茶苦茶きれいなのですが、今回は散っていました…なので写真を撮っていません。
2010年11月28日に撮った写真を掲載します。予め中の様子を見てから入れればいいんですが、中の様子を見るには門の上にあがる必要があるかな…と思います。

紅葉の時期はいろいろなところでライトアップしています。
ライトアップでお勧めなのはベタですが、高台寺です。

私のカメラでは、夜間の場合、三脚を使って固定しないとちゃんと写せないので雰囲気だけしかお伝えできないのですが…
ライトアップの見所は、ライトアップされた紅葉が水に映ることだと思っています。
風がないと、本当に綺麗で、まるで底が無い湖の中に木が生えているように見えるんです。
一度は見てみて頂きたいです。
高台寺の場合、入ってからすぐに池がありまして、ここに映る紅葉が一番美しくて、ハイライトになります。この後は…ここに比べるとたいしたことない…と思っていますので、最初が勝負です。

高台寺と共にお勧めなのが、またこれもベタですが清水寺です。

ハイライトは清水寺の出口にある池のところの紅葉だと思います。
高台寺と同様、池に映った紅葉がとても綺麗で、池に吸い込まれそうな雰囲気を受けます。
清水寺と高台寺の欠点は京都駅に帰る場合、バスが滅茶苦茶混むということです。
電車の駅まで遠いので歩くのか電車の駅まで歩くのが早いのか悩むところで、バスは臨時がでるのでバスの方が早かったりもするのですが、いかんせん時間が読めません。

清水寺から(清水寺の最寄りのバス停は清水道です)京都駅に帰るのに、お勧めなのは208番バスに乗って大石橋で降りて京都駅まで歩くことです。
大石橋から5分程度、北に歩くと(京都タワーに向かって歩けばいいので迷うことはないかなと思います)京都駅です。